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 多動や衝動性をコントロールする力を養う

 薬の利用について


  多動や衝動性の問題が強い場合,投薬が1つの選択肢として挙がります。ADHDのあるこどもへの支援では,お薬の利用と合わせて行動的支援を行い,できることを増やしていくことが有効とされています。

  しかし,薬の利用に抵抗を感じる保護者は多く,ご相談を受けることがあります。副作用の問題や薬を止められないのではないかということへの不安が多いです。

  薬の利用に関するご相談を受けたときに一番ポイントとしてお話することは,こどもの学習の機会が増えるかどうかという点です。これは,習い事や進学先の決定,日常生活での支援においても同様ですが,こどもの学習の時間や質が向上することを最も大切なことだとアドバイスをします。そして,楽しく過ごせる時間,やりがいを感じる活動,成功体験を感じる機会が増えるかが大切になります。

  経験を通して成長する(できることを増やす)ということが発達支援の基本であるため,経験を阻害するような症状や問題があれば,お薬に力を借りて症状を弱めるという考え方です。

  例えば,衝動性や多動の問題のため教室から飛び出したり,園での課題や友達との遊びに参加できないようであれば,学習の機会が制限されてしまいます。不注意の問題のため,必要な刺激に注意が向かず外の情報が頭に入り難ければ,課題や活動,他者とのやり取りから得られるものが少なくなってしまう可能性があります。不安や緊張が強く,他者と関わることができなかったり活動に参加できないという場合も同様です。

  服薬することで,少し落ち着いたり,注意が向きやすくなったり,不安や緊張和らぐことで,こどもの学習する時間が増え,学習の質が向上するのであれば,こどもの成長にとって有益です。

  もう一点ポイントとしている点として,こどもが薬を利用して落ち着くことによって,保護者が育てやすくなったり関わりやすくなり育児ストレスが低減するようであれば,それも大切なことだと考えます。保護者の方は,「親が楽になるために薬を使ってもいいのか?」と思われるかもしれませんが,保護者が楽しく前向きに子育てを行うことは保護者だけでなく,こどもの成長にとっても大切なことです。余裕をもってこどもを褒めてあげることが増え,温かく接してあげることで,こどもの成長はより促されます。

  こどもが多様な症状や問題行動から学習の機会が制限されており,また,それらの問題から失敗経験が増えてしまっているようであれば,私は薬の利用をお勧めします。薬の利用は嫌だと最初から決めつけてしまわない方が良いです。ただ『ADHDだから』,『自閉症だから』,『発達障害だから』薬を利用しないといけないという訳ではありません。医師や支援者と話し,こどもの学習の機会が増え,こどもの成長にとってメリットが上回るようであれば,薬の利用も前向きに考えて良いと思います。


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