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 多動や衝動性をコントロールする力を養う

 動きを抑制する力を伸ばす


  ADHDに関わらず発達の遅れのあるこどもの中には,じっと体を止めていることが難しかったり,ゆっくりとした作業が苦手なこどもがいます。課題中、衝動的に机に落書きをしたり,紙をぐちゃぐちゃにしてしまうこともあります。体の動きを抑制する力の弱さには,衝動性の高さや自己制御の弱さなどが関係しています(筋力の弱さが関係していることもあります)。

  このような体の動きを抑制する力を養うためには,動きを止めたりゆっくり動いたりする経験,そういった行動が強化される経験を積む必要あります。

  『注意と記憶の訓練2』で解説したように,スプーンにビー玉を乗せて少し離れたところまで落とさずに運んだり,ゆっくり線を引いたりする課題や“だるまさんがころんだ”のような動きを止めて楽しむ遊びを通して,衝動性を抑えて身体の動きを止めたり,ゆっくり動く経験を積んでいきます。

  声を出さずに一定時間迷路などの課題に取り組んだり,こちらの質問にだけ答えて他の言葉を衝動的に出さないようにしたり,アイコンタクトを維持したまま50秒数えたりする課題も,他に注意をそらさず1つのことに注意を向ける練習になります。

  手を膝にのせて目をつむり一定時間身体を動かさず声を出さないようにする練習や,決まった場所に立って手を横につけて体を動かさず(「気をつけ」の姿勢),一定時間質問に答えたり課題を行うなどして身体の動きを止めることも練習になります。片足立ちで5秒立つなどもよく行います。

  「体の動きを止める(または、ゆっくり動く)」「必要ではない言葉を出さない」という点がポイントになり,単純に見えますが,とても苦手なこどもが多いです。実施する際に大切なことは,こどもが苦手であることをまずは理解してあげることです。決まった場所に立っておくなど簡単に見える課題をこどもができなければ,ふざけているように見えて腹が立つかもしれませんが,私たちが思うよりも難しい課題であると分かってあげなければいけません。

  そして,成功体験を積んでがんばりが強化されるように,こどもが少し頑張ったらできる程度から始めて,できたら喜んであげます。5秒気をつけの姿勢で動かない,10秒声を出さないなど,こどもができるところから始めて,徐々に伸ばしていきます。

  このような身体の動きを抑制する練習を積むことで,自己制御の力は徐々に高まっていきます。焦らず,日々こつこつと取り組むことが大切です。


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