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  学習態勢を形成する2

  学習態勢を形成する3

  学習態勢を形成する4

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  コラム 
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          伸ばす


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  注意と記憶の訓練1

  注意と記憶の訓練2

  コラム 注意記憶と観察学習

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  報告する課題


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       難易度を高める

  ふり遊び、見立て遊び、
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  ふり遊び、見立て遊び、
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 行動療育に関する情報

 学習態勢を形成する3 小さな逸脱行動を消去する
 

  『学習態勢を形成する1,2』では,学習態勢に関連する行動を強化する点に焦点を当てて解説しました。ここでは,”逸脱行動を消去する”という点のポイントを解説します。

  課題からの逸脱行動の消去を考えるときに,大きな逸脱行動が対象とされることが多いです(消去については消去と消去バースト1参照)。大泣きをしたり,自傷行動をしたり,部屋から出て行ったり,課題を放り投げたりする行動です。そのような大きな逸脱行動は消去しなければいけませんが,学習態勢を形成するときにより注意しないといけないことは,小さな逸脱行動を見逃さず,適切に対処するということです。

  小さな逸脱行動とは,少しふざけたり,いつもより積極的に取り組まなかったりすることを指します。積木を積み重ねる課題でわざと崩したり,まっすぐに積み重ねず少しずらしたり,簡単にできるのにいつもより時間をかけたりすることです。その他にも,質問に答える課題でわざと間違った答えを言ったり,いつもより雑に作業を行ったり,姿勢が悪かったり,切り替えにいつもより時間がかかったり,課題とは特に関係のないことにこだわったりすることがあります。

  このような,逸脱行動というと大げさに見えるような小さな逸脱行動を見逃さず,しっかり対処するということが,学習態勢を形成するときに非常に重要になります。

  学習態勢を形成する段階では,できるだけ逸脱行動を示さないように課題内容や課題量を調整し,十分なプロンプトと頻繁な強化子によって無理なく楽しく課題に取り組ませる必要があります。しかし,まだ小さいこどもや少し勉強嫌いになってしまっているこどもは,課題中に小さな逸脱行動を示すことがあります。小さな逸脱行動を示すとき,こどもはこちらの反応を伺っているような様子を見せることがあります。その時に,怒ったり,笑ったり,少しやる気がない様子について話したり,説得しようとするといった過剰な反応をしてしまうと逸脱行動を強めてしまう可能性があります。

  そのような小さな逸脱行動を消去するためには,「やります」「重ねます」など簡潔に指示を出し表情を変えずに促し,逸脱行動には反応せずに課題に取り組ませなければいけません。積木重ねでわざとずらして重ねたりする場合は,さっと積木を崩して,「重ねます」と指示を出し,1から正確に積み重ねさせるというのも1つの方法です。

  小さな逸脱行動への対応は様々ですが,まずは過剰に反応しないということが大切です。途中で少しふざけたり,小さな逸脱行動が見られた場合は,①最初からやり直させる,②「やりますよ」等とだけ声をかけて最後まで取り組ませる,③自然なプロンプト(スッと身体を持って起こしたり,こだわろうとする対象をサッと隠すなど)を用いて促し,正しい方法ですばやく最後まで取り組ませる(この場合,こどもに抵抗させないように上手く促さなければいけません。こどもがこちらの促しに抵抗を示すと逸脱行動を強めてしまう可能性があります。少し嫌だなと思っていたことを忘れるくらい簡単に課題が終わるように上手く援助することがポイントです),などを行います。

  逸脱行動はあまり継続させてはいけません。例えば,課題を提示した時にこどもが横を向いたりうだうだして取り組まないとします。うだうだする行動を消去しようとして,無視をするといった対応をとるとしても,5分も10分も無視をしてうだうださせていてはいけません。問題行動はできるだけ経験させない方が良いので,そのような行動を長い時間無視をするより,サッと促して早く課題に取り組ませた方が良いです。

  このように小さな逸脱行動を見逃さずに消去しなければ,どんどん逸脱行動は強くなり,課題への取り組みが悪くなります。そして最初に述べたような大きな逸脱行動につながっていきます。療育を行っていてこどもの取り組みが悪いという方は,こどもが示す小さな逸脱行動に過剰に反応してしまい強めてしまっている方が多いと思います。

  小さな逸脱行動を見逃さないこと、そして過剰に反応せず自然なプロンプトで正確に課題に取り組ませ,しっかり褒めてあげるということが学習態勢を形成する段階ではとても重要です。





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