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  こども行動療育教室 ご予約・お問い合わせは TEL.06-6203-2410
〒541-0041大阪市中央区北浜3丁目5-19
ホワイトビル5F
はじめに 行動療育について 勉強会や講習会
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  行動的支援勉強ノート
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  はじめに

  こどもの療育で大切なこと

  行動療育で行うこと


  行動療育教室の目標

  コラム 日々の生活や集団の
  中で学習するために必要な力


  こどもとの関係づくり

  療育時間と標的スキル


  課題内容を決めるポイント

  教え方を考えるポイント

  課題の量と難易度を工夫する

  DTT? PRT?

  学習態勢を形成する1

  学習態勢を形成する2

  学習態勢を形成する3

  学習態勢を形成する4

  学習態勢を形成する5

  学習態勢を形成する6

  学習態勢の指標

  認知スキルを伸ばす


  コラム 
  認知スキル常に意識する


  弁別学習1

  弁別学習2  関連する力を
          伸ばす


  コラム 正確性と流暢性

  注意と記憶の訓練1

  注意と記憶の訓練2

  コラム 注意記憶と観察学習

  取ってくる,もらってくる,
  報告する課題


  コラム 距離を離して
       難易度を高める

  ふり遊び、見立て遊び、
  ごっこ遊び1


  ふり遊び、見立て遊び、
  ごっこ遊び2


  失敗や負けることを経験する

  こだわりを弱める

  反応クラスと分化強化

  療育場面の構造化を緩める


  こどもの成長に注目する


  がんばる力をつける


  異なる療育機関の併用


  家庭療育の難しさ1


  家庭療育の難しさ2

 <参考図書、おすすめ図書>


    
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 行動療育に関する情報

 療育時間と主な標的スキルについて


  行動療育教室で行う療育の1つの目標は『教室以外でもこどもが学習できる力をつける』ことです。そのため,こどもが日常生活や集団生活の中で学習するために必要な力を対象とした課題を行います。その主な理由をもう少し解説します。

  『学習するために必要な力』を行動療育の対象とする理由の1つに,療育時間が限られているということがあります。基本的には週1回50分の行動療育を行います。週1回50分という時間でできることはたくさんありますが,全てのことをセッション中に指導することはできません。例えば,全ての名詞や動詞を机上学習で指導することは困難です。その他,言語スキル,コミュニケーションスキル,社会的スキル,概念,読み書き,遊びスキル,思考力,想像力,問題解決スキル,日常生活動作(ADL)など,数えきれないほどの広範な物事を習得していかなければなりません。そして,ただ知識として獲得するだけではなく,それらを日常生活で用いられるようにならなければいけないし,いちいち考えなくても良いように流暢性も高めていかなければなりません。

  例えば,ロバースのプログラムで推奨されるように,週に20時間の療育を行うことが可能であれば,より多くのことをセッション中に指導することができると思います。しかし,日本の支援制度では,それだけの時間の専門家による療育を受けることは難しいと思います。また,専門家の数も少ないため,私もできるだけ多くのこどもを担当したいので,1人当たりの療育時間は短くなってしまいます。

  日本の他の療育機関も同じように週1-2回,60分から120分程度の療育を行い,その中で様々な課題に取り組んでいるのではないでしょうか。限られた療育時間でこどもの成長にできる限り貢献するには,こどもに日常生活や集団場面で様々なことを吸収し,学習するための力をつけることだと考えます。例えば,こどもが買い物について行って野菜の名前を覚えることができたら,野菜の名称を全て課題として行う必要はありません。また,こどもが集団生活の中で社会的スキルを学習できれば,療育の中で全ての社会的スキルを指導する必要は無くなります。

  行動療育によって,適切な刺激に注意を向ける力,記憶する力,模倣する力などをつけることで,日常生活の中で社会的学習や観察学習を行う力が付いてきます(『注意記憶と観察学習』参照)。また,スムーズに切り替える力や我慢する力をつけること,問題行動を低減させることによって,集団活動に参加できる時間が長くなり,様々な社会的行動を学習する機会が増えます。

  もう1つ大切なことは,保護者が日々の生活でこどもの知識やスキルを向上させ,成長を促すような関わりや取り組みができるようになることです。教室のセッションは週1回50分ですが,その何倍もの時間を保護者はこどもと過ごされます。その時間の中で,特に療育という形を取らなくても,保護者がより教育的な関わりをこどもにできるようになれば,こどもが習得できる知識やスキルは大きなものになります。そのため,教室でのセッションを保護者に見ていただき,関わり方や問題行動への対応方法を知っていただき,取り組んだ方が良い課題の内容や取り組み方を提案します。

  教室での行動療育の限られた時間で多くの知識やスキルを伸ばそうと考える時,こどもの学習態勢は非常に重要になります。学習態勢がしっかり形成されておらず,課題に集中できなかったり,抵抗を示したり,長い休憩時間が必要になると,学習時間が削られてしまうからです。また,学習態勢が形成されれば,家庭学習や園での活動にも取り組めるようになり,様々なことを学習する機会が増えます。そのため,学習態勢の形成には重点を置きます。

  基本的に行動療育の課題はできるだけバリエーションを持たせます。それぞれの課題時間は数分程度と短いものです。その時々で重点を置くスキルは異なりますが,多様なスキルを伸ばすことを目的としています。また,様々な課題を保護者に見ていただくことで,家庭学習や日々の取り組みのヒントにしていただきます。

  お絵かきの課題を具体例に挙げると,お絵かきを楽しむことで伸ばせる力はたくさんあります。鉛筆の持ち方,運筆(筆圧,直線,曲線など),形の認識,色の弁別,事物の名称,想像力,イメージしたものを表現する力など。目と手の協応,手の力をつけることにもつながります。しかし,セッション中にゆっくりお絵かきをしていると10分20分という時間がすぐに過ぎてしまい,その他の課題に取り組む時間が少なくなってしまいます。

  そのため,教室での療育時間では,鉛筆の持ち方,点結びや模写や迷路といった基本的な課題が中心となります。そこで保護者の方に,書きスキルを伸ばす方法を見ていただき,ご家庭で毎日鉛筆を使った課題やお絵かきに取り組んでいただくことになります。その他,ごっこ遊びやルールのある遊び,アイコンタクト,数や文字の理解なども同様です。

  限られた療育時間で,できる限りこどもの成長を促すため,日常生活や集団生活の中でこどもが様々なことを学習するために必要な基軸となるスキルを対象とした課題を行うことについて解説しました。そのため,ある程度長い時間をとれる園や家庭での学習,セッション時間や数が多い療育機関での療育では,主に対象とするスキルや指導方法はここで説明したものと異なります。ゆっくり時間をかけてお絵かきをしたり,遊んだり,絵本を読んだり,お話をしたりしてあげて下さい。





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