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 軽度知的障害やその他の発達障害のあるこどもの支援

 コラム ゲームの時間を管理する


  こどもが軽度の知的障害や認知機能の弱さがある場合,ご家庭でゲームやインターネットの時間をコントロールできないという問題がよく起こります。食事の時間になってもゲームを切り上げられない,ゲームに熱中して他のことが手に付かない,就寝時間が遅くなる,ゲームを止やめさせようとすると怒る,など。

  切り替える力や抑制する力が弱いとゲーム時間をコントロールすることが難しくなることがあります。ゲームに没頭する時間が長すぎると,必要なこと(宿題や家族の会話や習い事など)に取り組む時間が取れなくなってしまうことがあります。保護者はその都度注意し,こどもが反抗するといった関わりが増えてしまいます。不登校につながる原因,不登校を維持する原因となることもあります。

  ゲームを楽しむことは余暇活動であり,同年代の友達と共通の話題ができたり,放課後遊んだりするといったメリットがあります。しかし,本人も保護者もコントロールできないくらいゲーム時間が長くなり,没頭してしまうことは問題です。

  こどもの意志の弱さが原因と考えると,保護者は腹が立って叱責が多くなり建設的ではありません。前述の様に切り替えの弱さなどの認知スキルの問題が関係している可能性があります。そもそも今のゲームは引き付けて離さないような様々な工夫が凝らされています。

  こどもにゲームを買い与える時に,あらかじめ問題につながる可能性を想定しルールを決めておく方が良いです。上手くゲーム時間をコントロールできるようになるため,はじめからゲームは1日何分とルールを決めて徹底していくことが大切です。毎日のことなので,我慢して切り替える力を養うことにもなります。こどもが静かに遊んでいるからと言って,好きなだけゲームをさせてはいけません。

  どのようなルールにするかは保護者の考えで設定してあげると良いです。概ね1日30分から長くても1時間位かと思います。今のゲームは何時から開始しないといけないイベントがあるとか,30分では終わらないというものがあり,こどもが時間延長を求めることがあると思いますが,基本的にはルールを崩さないようにします。どうしても時間内で終わらないことがあるならば,週1回だけ,1日ゲームをお休みしたら次の日2倍の時間ができる,何かのお手伝いや課題をしたら2倍の時間できるなどのルールをあらかじめ決めておくと良いです。

  また,ゲームは強化子としても用いることができるので,お手伝いや課題をがんばったら○分ゲームができるなどのルールを決めても良いと思います。

  大切なことは,こどもの希望のままに自由にゲームをさせない,ルールを決めたら崩さないということです。ルールを破って長い時間ゲームをしてしまうと,3日間はゲームを取り上げるなどもルールとして決めておいても良いでしょう。ルールを破ったらゲームを今後一切できないとしてしまうと,こどもの挽回のチャンスがなくなります。失敗してもやり直すチャンスがあるようなルールを決めることで,こどもにルールを守ったら楽しくゲームができること,破ったらネガティブな結果になることを繰り返し経験させることができます。

  ルールをしっかり守らせていくことは保護者にとっても大変なことです。ゲームやインターネットは将来,こどもや保護者にとって大きな問題となる可能性があるため,早い段階でしっかりルールを決めて崩さないようにしていく方が良いと考えます。


関連資料
久里浜医療センター『PC、スマホ使用ルール作りのポイント』



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