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 多動や衝動性をコントロールする力を養う

 こどもの長所や成長を見逃さない


  ADHDの傾向を示すこどもは様々な行動を示すために困ったこどもと認識され,注意や叱責を数多く受けることがあります。

  まず,『正しい行動が分かっていてもできない』ということが難しい所であることを理解する必要があります。こどもには悪気がないということです。障害の特性からくる衝動性や多動のため,状況に合わない行動や周囲に迷惑をかけるような行動を行ってしまうことがありますが,周りを困らせようとして行っているわけではありません。

  次に理解しないといけないことは,問題行動は目立つということです。大きな声をだしたり,走り出したり,大泣きしたり,友達を叩いたりする問題行動は非常に目立ちます。周りの大人はそのような目立つ問題行動にばかり目がいってしまうことがあります。約束したのにまた友だちを叩いた,宿題を中々始めずダラダラしている,などとショックを受けることもあるでしょう。

  そのような目立つ問題行動にばかり注目していると,こどもの成長やがんばりを見逃してしまいます。例えば怒って大泣きしても少し速く回復できるようなっていたり,怒るまで我慢する時間が伸びていたり,自分のしてしまったことを反省できるようになっていたり。また,コミュニケーションスキルや学業スキルはきっと伸びているし,普通に落ちついて過ごす時間も長くなってきているかもしれません。状況を理解する力や人にやさしくする力,衝動性を抑える力も少しづつ伸びていたり,問題行動の頻度も少なくなっていることもあります。怒ってけんかをすることがあっても,半年前より怒るまでにがんばって我慢できていたかもしれません。

  それらの成長は目立たないことが多いです。当たり前と思われてしまうこともあります。しかし大切なことはこどもの成長であり,当面の目標は当たり前のことができるようになることです。些細な成長を見逃さず,こどもの頑張りを認めてあげましょう。「○○のところは成長している」,「最近は○○ができるようになってきた」,「○○してくれてお母さん嬉しいわ」,「××は失敗したけど,○○はよくがんばったね」と,こどもに注意・叱責をする以上に認めてあげる必要があります。また,周囲がこどものがんばりや成長に注目すればするほど,こどもの良い所はどんどん伸びていきます。

  障害特性からくる問題行動はこどもの人格と区別して考えてあげなければいけません。「暴力的なこども」ではなく,障害の特性である衝動性の高さから手が出てしまうことがあるだけです。障害の特性から見え難くくなっているこどもの良い所や成長,がんばり,やさしさ,真面目さ,人懐っこい所などを見逃さないようにしましょう。子育てできる期間は限られているため,こどもの良い所や成長を見逃していてはもったいないです。

  集団に適応していくためには,問題行動をなくしていかなければいけません。そのためには,こどもの成長を促し,良い所を認めて拡げていき,様々な力をつけていく必要はあります。しかし,障害はこどもの全てではないため,こどもが元々持っている素敵な所や,些細な成長を見逃さずに,こどもの成長を楽しみましょう。


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