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勉強ノート
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 多動や衝動性をコントロールする力を養う

 動きのある課題で注意を持続する


  個別療育場面では,『衝動的な反応を抑えて課題に取り組む』ことで抑制する力を養うことが大切になります。必要な刺激に注意を向け続けて落ち着いて取り組むということなので,注意が逸れたり,雑にこなしたり,課題とは関係のない動きをしたり,突発的な行動が見られると失敗する課題を行います。ゆっくり動く,ゆっくり操作するという点も重視します。

  基本的な流れとしては,まずは各課題の難易度を下げ,十分なプロンプトを用いて成功体験を積みます。そして,徐々に課題の難易度を上げ,プロンプトを弱めていきます。正しく行うことができた場合の正の強化(褒める,一緒に喜ぶ),失敗してしまった場合に少しこどもの負担になる結果(やり直しをさせる)を伴わせるといった負の強化の手続きを用います。教室でよく行う課題を少し紹介します。

 【ビー玉運び課題】
  離れた場所にあるバケツまでスプーンの上にビー玉をのせて運びます。この課題は,スプーンの上のビー玉に注意を向け続けないといけないし,走り出したりジャンプしたりといった突発的な動きをしてしまうとビー玉が落ちてしまいます。

  こどもにあわせて課題の難易度を下げて開始します。バケツとの距離を近くする,大きいスプーンや調理道具のお玉から始める,落ち難いもの(積木やおはじき)から運ぶ,など。そして徐々に難易度を高めていきます。落としたり,走り出したりしたら,その時点からやり直させます。慣れてきたら,スタートに戻ってやり直させても良いです。

  プロンプトは,ビー玉を見続けること(「ビー玉見て」),ゆっくり動くこと(ズボンを持つ,胸元を軽く押さえ走り出さないようにする,療育者が前をゆっくり歩く)が中心になります。課題の難易度を高めるためには,バケツの距離を離す,スプーンを小さくする,ビー玉を2-3個乗せる,途中に障害物を置く,段の上り下りを入れる,などが有効です。

  関連する課題としては,手の上にビー玉をいっぱい乗せて運んだり,積木を重ねて落ちないように運んだり,お箸で何かを挟んだまま移動したりする課題が考えられます。注意を向け続けて落ち着いて取り組まないと上手くできない課題を考えていきます。

  5-10往復落ち着いて取り組むことができたら,刺激の少ない環境では衝動性を抑えて動くことができるようになってきたと考えられるので,徐々に難易度を高めてあげてください。ご家族でリレー形式にしたり遊びの中に取り入れることもできるので,楽しく行ってあげると良いです。

  遊びの中で盛り上げて行うことで,テンションをあげすぎない(抑制する)練習にもなります。

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