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 日々の生活の中での教育的な関わり

 保護者もリフレッシュが大切


  こどもに発達の遅れや問題行動が見られると一日中目が離せず,ぐったりしてしまうことがあると思います。また,がんばって色々なことに取り組み,療育などを行っても中々成果が上がらずにがっかりすることもあるでしょう。

  人はある程度のストレスには耐えることができますが,慢性的にストレスが多い状態でいると,心身ともに不調をきたしてしまいます。体調を崩したり,感情をうまくコントロールできなくなったり,視野が狭くなり柔軟に物事を考えることができなくなったりします。更にがんばりつづけると抑うつなどの心の病気,不眠や過食,体の病気になってしまうかもしれません。

  色々こどものためにがんばろうと思っていても,家族の誰かが倒れてしまっては,他のご家族の負担が増し,こどもの成長にとってもプラスにはなりません。

  障害のことを勉強することは大切です。障害の特性を知ることでこどもが示す行動や困りごとの理由を知り,納得できたり,前向きに考えたりできることがあります。教育的な関わり方や教え方を知ることも大切です。こどもの成長を促すことができ,保護者もこどもの将来に向けて意味があることができていると感じられ,自己効力感を高めることができます。

  それらと同じくらい大切なことは,保護者がホッとできる時間を可能な限りとることです。こどもが成人して保護者の手を離れるまで数年から数十年あります。その長い期間,気を張り続けることなどできないし,途中で崩れてしまう訳にも行きません。

  家族構成や利用できる社会的資源,性格など様々な要因で息抜きをする時間を取ることができないという方もいると思います。一時保育などに預けることに気が引ける保護者もいると思います。休むことが苦手な方は,こどものためにがんばって勉強をするのと同様に,がんばって休む努力をしなくてはいけません。自分の時間を作ることは悪いことではなく,自身が休むことが家族やこどもにとって大切なことであることを知り,皆でその考えを共有しましょう。

  一時保育や習い事,幼児教室など数時間受け入れてくれる場所があるなら,教育的な機関でなくても週に数回預かってもらって良いと思います。こどもの問題行動等で預かってもらえるか心配な場合でも,難しければ相手側が断ってくるので,とりあえずこどもの特徴を伝えて預けてみたら良いです。断られてショックを受けていても仕方がないので、別のところを探しましょう。利用できる福祉サービスは積極的に活用しましょう。

  そして,こどもと離れた数時間は好きなことをしたり,土曜日の午後3時間はお父さんがこどもを見る時間にするなどして,積極的に自分の時間を作っていきます(お父さんもお母さんも)。罪悪感を感じる必要はなく,家族全員にとってとても大切なことです。仮に,それほど疲れていない,ストレスが溜まっていないと思っていても,自分ではなかなか気づかない場合があります。しんどくなってから何かを始めようと思っても難しいかもしれません。

  自分自身のことと家族のこと,こどものことを考えて,利用できる社会的資源は最大限に利用し,早くから計画的にほっと一息つける自分の時間を作る努力をしてきましょう。


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