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 日々の生活の中での教育的な関わり

 
抽象的な言葉や感情を表す言葉を伸ばそう!

  名詞や動詞と同様に,自身や周囲の感情やその時の状態,状況を表す抽象的な言葉の理解も療育の課題となってきますが,それらの言葉を理解し,上手く使えるようになることは簡単ではありません。具体物の名称(リンゴなど)を学ぶより対象(弁別刺激)が明確でないことが多いので難しいです(朝,昼,夕方,夜の明確な区切りがないように)。療育時間に絵カードなどを使い,ポイントをおさえて指導しますが,日々の関わりの中でも意識して教えてあげる必要があります。

  少し難しい言い方をすると,名詞や動詞を教えるときと同様に,刺激と刺激を結び付けていく必要があります。感情理解であれば,その時の『状況』および『感覚や気持ちの変化』とその時の『感情を表す言葉』を結び付けていきます。何か嫌な気持ちやイライラ感,そわそわした気持ち,ウキウキした気持ちなどの漠然とした気持ちに,その時の状況に合った感情のラベル(怒ってる,悲しい,心配,嬉しい,楽しい,興奮している,など)を結び付けていきます。正しく感情にラベルをつけることができなければ,自他の感情理解や感情のコントロールは難しいです。

  そのため,様々な場面で,こどもの感情,他者の感情を言葉にして言ってあげます。こどもが楽しそうにしていたら「楽しいね」,怒っていたら「怒っているね」としっかり言葉にして言って聞かせます。他者の感情も「お母さんも楽しい」,「アンパンマン怒ってるね」,「バタコさん心配してるよ」など,周りの人の感情やテレビの中のキャラクターの感情を言葉にして言ってあげます。

  少し抽象的な言葉も同様に,こどもが好きなものを食べていたら「おいしいね」,「○○好きだね」,嫌いなものを食べるときは「おいしくないね」「○○嫌いだね」,外出時は,「大きい雲」,「今は夕方」,「今日は暖かいね」,「高いビル」,「きれいなお花」,「蟻がいっぱい」,「駅員さんがんばってる」,「いっぱい歩いて疲れたね」など,状態や状況を表す抽象的な言葉を,少しこどもの注意を向けて可能な範囲で言ってあげます。そうすると,その時の状態や状況と抽象的な言葉がだんだん結びつく可能性が高く,語彙力の向上にもつながります。

  こどもの言語スキルに合わせて,その時の感情や状態,状況を表す抽象的な言葉を無理の無い範囲でどんどん言葉にして言ってあげます。色々な場面で繰り返し言葉にして言うことで,その時の感情,状態,状況とそれを表す言葉が結びついていき習得していく可能性が高いです。療育場面に限らず日常生活の中で,どんどん言葉にして言ってあげてください。


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