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 行動的支援勉強ノート2 

 進学,学校選びについて


  知的障害や発達障害のあるお子様の進路に悩まれる方は多いと思います。障害の程度や種類にもよりますが,就学前は,保育所,幼稚園,児童福祉施設などがあり,就学は小学校の通常学級,特別支援学級,特別支援学校などの選択肢があります。放課後等デイサービスや療育機関,習い事の選択も悩まれると思います。

  インクルージョン教育では,必要な支援を受けて,同年代の障害を持たないこども達と可能な範囲で一緒に教育を受けることが推奨されています。私も,できるだけ障害を持たないこども達と関わる機会が持てる幼稚園や保育園,通常学級で教育を受けることをすすめています。

  選択の1つのポイントは,
学習の機会の多さと多様さです。こどもの学習の機会ができるだけ多く得られる場面で教育を受けた方が良いと考えます。通常場面での教育をすすめる1つの理由は,学習する機会が多く得られる可能性が高いと考えるからです。この学習というのは勉強だけではなく,社会的学習のことを指します。

  周りに多くのこどもがいる教育場面の方が,個別の教育場面よりも刺激が多く社会的学習の機会が多く得られる可能性が高くなります。多様な刺激や騒音に慣れること,予定の変化に慣れること,人との接触,周りのこどもの行動を見る観察学習,ルールを守ること,など。ルールが守られず注意されたり,同年代のこどもと揉めたりすることは本人にとって(保護者にとっても)ストレスになりますが,良い学習の機会でもあります。できるだけ友達と上手くかかわることができ,学習の機会を高めるような特別な支援は必要です。このような学習の機会は個別や小集団の学習場面ではあまり得ることができません。

  しかし,学習する機会が多く得られるかどうかをポイントと考えると,十分な支援を受けることができず,通常場面で得られるものが非常に少なければ,より個別や小集団の学習場面の方が学習の機会は多く設けられると思います。例えば,友達と全く関わらない,授業中も授業の意味が全く分からない,今何をしているかも分からず一人で絵本を読んだりうろうろしているような状況であれば,あまり意味のある学習を行っているとは言えません。

  その場合は,特別支援学級や特別支援学校などの個別や小集団の学習場面で,基礎的なスキルの指導を受けた方が学習の機会は増えると思います。例えば,周りの人の動きや声かけといった社会的な刺激に注意を向ける力,ある程度椅子に座っていることができる力,ある程度の指示を理解できる力,基本的な遊びスキルなどを個別学習や小集団場面で学習し,通常の教育場面に段階的に移った方が良いと思います。そして,通常学級で何もわからない授業に参加しても学習できることが少ないため,本人が理解できる課題を用意してあげたり,必要な支援を行う必要があります。

  このようにこどもが最も学習の機会を得られる環境で教育を受けることが大切です。こどもの学習の機会を増やすための必要な支援を受けることができ,基礎的なスキルが獲得されていれば,できるだけ同年代のこどもや多くの人と関わることのできる環境で教育を受けた方が学習の機会は増える可能性が高いです。

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