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 行動的支援勉強ノート2 

 渋々でも納得する力


  こどもが何か希望通りに行かず機嫌が悪くなった時などに,納得させようとして言葉で色々説明したり,保護者がこどもの希望が通るように(要求が通るように)動いてあげることがあると思います。また,事前にそのような状況にならないように工夫し,機嫌を損ねないように配慮を行うでしょう。

  こどもが機嫌よく過ごすことができ,学習の機会が増える様にできるだけ配慮することは支援の基本です。思った通りにいかない場面や,要求が通らない場面が多ければ,ストレスも大きくなります。しかし,思い通りに行かないことがあることを知り,渋々でも納得する,諦めるという経験を積むことも大切です。

  日常生活を送っていると,玩具が壊れて直すことができなかったり,物を無くしてしまったり,決まった時間に家を出ないといけなかったり,お父さんに急な仕事が入って遊びに行く予定がキャンセルされたり,実際にどうすることもできない場面がたまにあります。そのような場面で,機嫌を大きく損ね,長く引きずるようであれば日常生活に困難をきたすことがあります。また,少し思い通りに行かない些細なことで,機嫌を損ねるようになるかもしれません。集団生活にも支障をきたします。

  
上手くいかなくても渋々納得する力をつけるための1つの支援は,渋々納得する経験を積むことです。

  なぜ我慢しないといけないかを分かりやすく説明してあげることは大切です。例えば,「壊れてしまったからもう遊べないよ,お母さんも直すことができないから,あきらめるしかないよ」など。こどもの言語スキルによっては,絵にかいて説明することもあるでしょう。しかし,説明してもこどもが納得せず,怒ったり,駄々をこねたりしたとき,それ以上言葉や絵で説明して納得させる必要はありません。もうその状況を受け入れるしかないことを経験させてあげてください。「もう仕方ないです」とだけ言って取り合わないようにしたり,こどもから離れてしまっても良いでしょう。

  こどもは泣いたり怒ったりすると思いますが,時間が経つと諦めます。こどもが諦めて落ち着いたら,何もなかったように普通に接してあげてください。「よく我慢したね」と軽く声をかけてあげても良いです。どのように考えたらよかったか,振る舞ったらよかったかを話し合い,問題解決スキルを高める機会としてもよいでしょう。

  こどもが思い通りに行かず混乱したり,怒ったりした時に,機嫌を直すために何とかしてあげようと働きかけるだけではなく,学習の機会と考えて渋々納得させる,諦めさせるということも大切です。そういった経験を積むことで,思い通りに行かない時に怒っても仕方がないことを知り,我慢できるようになってきます。

  また,状況を理解する力や知識,問題解決スキルが伸びてくると,大きく混乱することなく柔軟に生活できる時間が増えていくと思います。

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