こども行動療育教室 トップページ カウンセリングルームこども行動療育教室
〒541-0041大阪市中央区北浜3丁目5-19
淀屋橋ホワイトビル5F
TEL.06-6203-2410
はじめに 行動療育とは 講師派遣 スーパーバイズ 料金・アクセス
問い合わせ
スタッフ
  
勉強ノート目次

 行動的支援勉強ノート2 

 専門家の『愛情不足』というコメントについて


  専門家に子育てやこどもの発達の悩み事を相談に行くと,「愛情不足ですね」と言われることがあるようです。

  全くこどもに対する愛情が感じられない例は極稀にあるかもしれませんが,こどものことを心配して相談に来る保護者が『愛情不足』ということはないでしょう。

  専門家が『愛情不足』という言葉をどの程度の認識をもって使用しているかは分からないですが,非常に保護者を傷つける発言であり,建設的ではありません。

  仮に『愛情』という言葉を使うのであれば,「愛情の示し方を学んでいきましょう」といった内容を伝え,これからの適切な関わり方をアドバイスするということは考えられます。こどもへの愛情を持ち,こどものことを第一に考えた対応であっても,過保護すぎたり,厳しすぎたり,問題行動を強めてしまうような対応は良くありません。また,こどもに障害がある場合,こどもの弱い部分を理解した上で,社会適応に向けて色々教えていかなければいけません。今問題があったとしてもこれからどうすれば良いか,こどもとの適切な関わり方を中心に具体的にアドバイスしていく必要があります。

  こどもに障害があると,日常生活や様々な場面で,保護者が上手くいかないことや失敗経験を積み重ねやすい可能性があります。何かを教えてあげようと思っても上手くいかなかったり,こどもからあまり反応が返って来なかったり,周りの人から心無い言葉をかけられることがあるかもしれません。こどもでも大人でも失敗経験を重ねると自信を無くしてしまいます(学習性無力感)。色々こどものためにがんばり,上手くいかず自信を無くしている保護者に対して,『愛情不足』という言葉をかけても,さらに傷つけてしまうだけです。

  もし保護者が相談機関で『愛情不足』と言われたら,「そうですか,それではこれからどうしていったら良いですか?」「どのように愛情を示したらいいですか?」と聞いてみましょう。「しっかり甘えさせてあげてください」という程度のアドバイスであれば,他の相談機関に切り替えた方が良いです。適切に甘えさせたり遊ぶことも含め,こどもの成長と保護者のストレス低減につながる具体的なアドバイスが得られる専門家を探しましょう。

 <<前の頁へ     次の頁へ>>



参考図書 おすすめ図書    行動的支援勉強ノート 目次

みどりトータルヘルス研究所 こども行動療育教室

みどりトータルヘルス研究所 カウンセリングルーム


 
  copyright©2013 みどりトータルヘルス研究所 all rights reserved.