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 軽度知的障害やその他の発達障害のあるこどもの支援

 問題を解決する力を養う


  
こどもはいずれ成人し,社会に出ていきます。発達障害や軽度の知的障害があっても大学や専門学校に進み,就職する方はたくさんいます。作業所で働く方もいます。家庭を離れ広い世界に出ていくと,様々な困難に直面します。大学や仕事での課題,人間関係において,上手くいかなかったりトラブルを抱えたりすることがあります。

  こどもの間は,保護者が寄り添って問題を乗り越えていくことができますが,大きくなると自分で問題を解決しなければいけない場面が出てきます。

  その時に,『嫌なことがあったり上手くいかないことから逃げる』という解決策しか身についていなければ,大学や仕事を続けていくことができません。せっかく大学に入っても中退してしまったり,仕事に就いても辞めてしまったりということになってしまいます。嫌なことを避けたり逃げるという選択肢は問題への対処法の1つですが,その他にも様々な,より前向きな問題解決方法があります。しかし,大人になってから様々な問題解決方法を身に付けようとしても中々難しいです。小さい時からゆっくりと問題を解決する力を養っていく必要があります。

  1つは,小さい時から何か問題が生じたとき,
様々な解決法を一緒に考えるということです。問題と言っても大きな問題だけではなく,何か新しいおもちゃが欲しい,好きなおもちゃが壊れてしまった,〇〇君と仲良くなりたい,宿題が難しい,もう少しゲームがしたい,お小遣いを増やしてほしい,忘れ物が多い,逆上がりができない,なども日常で出会う問題であり解決策を考えなければいけません。

  例えば『逆上がりができない』という問題であれば,できないからやらない,体育の時間は見学するというのも1つの対処法ですが,前向きではありません。逆上がりのコツをインターネットで調べたり,公園で練習したり,保護者と一緒に練習をしたり,先生や上手な友達に相談したり,上手くできるようになるまでは補助を用いたり手伝ってもらったり,腕を引くための筋力をつけたり,と問題の解決につながる様々な方法があります。

  これらの解決策を保護者が一方的に教えるのではなく,一緒にこどもと考えると良いです。良い解決策がこどもからでなければ少し誘導して,現実的な解決策につなげていきます。そしてこれらは『問題から逃げる』よりもがんばりが必要になります。苦手なことやうまくできないことが問題となるので,それらを克服するためにはある程度のがんばり,努力が必要です。こどもががんばることができる解決策を考えていきます。

  問題に直面した時に様々な解決策を考えて,そこから現実的な解決策を選択し,がんばって解決して,上手く解決できたという成功体験を積むことが大切です。そのような経験を積んでいくと,問題に直面した時に,問題から逃げる以外の解決策を考えることができるようになってきます。機会があれば「どうしたらいいと思う?」と聞いて一緒に考えてあげて下さい。

  がんばって問題を解決する力がついてくると,大きい問題に直面した時も前向きに解決策を考えやすくなると思います。学校に行きたくなくなったとき,習い事をやめたいとき,最後まで授業を受けるのが難しい時,友達とトラブルがあった時,いじめられた時など。こども1人で解決できない問題であれば,一緒に考えて協力して,問題を乗り越えるという経験を積んであげて下さい。誰かに相談するというのも立派な解決方法の1つです。

  大学や専門学校,社会に出てからのトラブルに対応できるように,小学校,中学校,高校の間に問題を解決する力を養っていきましょう。


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