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勉強ノート
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 行動的支援勉強ノート 1

 行動の理解と対応 まとめ


  
1章から3章では行動の見方と考え方,問題行動を中心とした行動が形成・維持されるメカニズムを解説しました。こどもは日常生活の中で様々な行動を示しますが,行動の形態に関わらず全ての行動は同じ行動の原理で形成・維持されています。それは,着替えや歯磨きなどの日常動作であっても,他害や自傷といった激しい問題行動でも同様です。

  発達障害のある人達の問題行動はそんな簡単なことじゃない,もっと大変で対応が難しい,と思われる方がいるかもしれません。障害の特性により問題行動が見られやすい傾向はありますが,多くの問題行動は単純な行動の原理で強められており,特に周りの人たちの対応によって強度な行動障害につながっています。

  私は問題行動のご相談を受けたとき,『周囲の対応の誤り』か『こどものスキル不足』をまず考えます。少し専門的な言葉で言い換えると問題行動の原因は,適切な行動の①誤学習,または,②未学習と考えることができます。

① 適切な行動の誤学習の場合は,三項随伴性の枠組みで問題行動を捉え,望ましい行動が強化され,問題行動が強化されない環境を整えていく必要があります。特に周囲の人たちが適切に対応をすることが改善につながります。

  行動の原理を理解せず対応すると,こどもたちのことを思っての対応であっても問題行動を強めてしまうことがあるので注意して下さい。日々の暮らしの中で,こどもの行動をABCの枠組みで捉える練習をすることで,自然と行動の機能や理由,『なぜするのか』を知る視点を養うことができます。なぜ特定の人の前なら適切に行動するのか,なぜ特定の場所では駄々をこねるのかなど,気になる行動を一度振り返ってみて下さい。

② 適切な行動の未学習の場合は,正しい行動を教えてあげなければいけません。問題行動に変わる適切な行動が増えてくると,問題行動は減少します。

  積極的に問題行動に変わる行動を指導してあげないといけない状況もありますが,問題行動から視点を逸らし,できることをどんどん増やしていってあげることも大切です。
できることが増え,様々な形で気持ちを伝えることができたり,状況を理解できたり,自分の行動や感情をコントロールできたり,楽しめる活動が増えてくると,問題行動の多くは自然となくなってきます。

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