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 軽度知的障害やその他の発達障害のあるこどもの支援

 登校渋りの予防と対応 5 回避反応という視点


  
人は不安や恐怖を感じる状況を避ける(回避行動)ことによって,ネガティブ感情をより強めてしまうことがあります。

  学校に関する不安,恐怖,焦燥感,うつ気分といったネガティブ感情も学校刺激を回避することによって強められることがあります。
回避は行動だけでなく,認知(考え方),身体・生理反応などの側面でも様々な反応が見られます。つまり,特定の刺激や活動を回避する方向に様々な反応が見られ,回避行動の結果としても様々な反応が見られます。

  回避に伴い感情や身体・生理反応に強い反応が見られた時,ご家族は大変心配され,困惑されると思います。普段と人が変わったような感情表出,パニックのような大泣きや怒りといった感情が見られたり,頭痛や腹痛,体のだるさ,胸のどきどきや痛み,吐き気,身体が動かないといった身体・生理反応が見られることがあります。『学校に行っても意味がない』,『自分は受け入れられない』,『今さら差を埋めることができない』,といった回避の認知(考え方)も生じるかもしれません。これらの強い反応が見られた場合,大変なことが起こっている!と心配されると思いますが,
『回避反応として様々な強い反応が見られることもある』と知っておくことは大事です。

  こどもの様子を見て『こんなに辛いなら当分休ませよう』と学校を休ませる判断を保護者がするかもしれません。しかし,
不登校の結果としてこれらの回避的な感情反応や身体・生理反応がさらに強められてしまう可能性があります。回避反応が強くなると病院で何かしらの診断を受けることもあるでしょう。
  家族全員がこどもの回避行動に巻き込まれ,対応できなくなってしまう場合があります。カウンセリングや習い事,お家で決めた活動や約束も,結局こどもが嫌がり(回避反応),保護者も促すことができず,通えなくなったりできなくなってしまうこともあるでしょう。

  これらの回避反応への対応は簡単ではありませんが,学校以外の刺激でも良いのでスモールステップで刺激や活動に接近し,成功体験を積むことで,少しずつ解消されていきます。方針はシンプルですが実際の取り組みは簡単ではありません。様々な面に配慮した慎重で計画的な取り組み,本人や保護者の理解が必要なので,ご家族だけで悩まずに専門家に相談しましょう。できれば直接通える範囲の専門家で一緒に生活の幅を拡げたり,学校関連(フリースクール,適応指導教室,保健室,塾など)への接近を計画してくれるような専門家を探してみてください。



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