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 行動的支援勉強ノート 1

 コラム:遊びとこだわりの境目について


  こどもが1人で絵本などを読んでいる時やおもちゃで遊んでいる時,楽しんで遊んでいるのかこだわりなのか判断が難しいことがあります。

  例えば,絵本のいつも同じ所を同じ順番で見ている,保護者にいつも同じ読み方をするように求める,読み方や表現を変えると怒る,というようなことが見られた場合,それはこだわり行動である可能性が高いです。玩具遊びも同様に,いつも同じ手順で遊ぶ,同じ動きを繰り返し長時間行う,保護者にいつもと違う動きや遊び方をされると嫌がるなど。

  遊びは発達や学習,余暇活動として非常に大切です。しかし,遊びは徐々に遊び方が変わったりレパートリーが増えたりするといった拡がりを見せます。上記のようにいつも同じ遊び方,同じ絵本の読み方でそれが長期間続くようであれば,遊びではなくこだわり行動と考える方が妥当と思います。

  こだわり行動であれば,それは他のこだわり行動と同様に発達や学習にとって有害です。前頁『こだわり,自己刺激行動への対応について』で解説したように崩していかなければいけません。いつも同じパターンの行動を行うことで落ち着く側面もあると思いますが,こだわり行動を長時間持続させてはいけません。

  例えばいつも同じ絵本にこだわっているならば,その絵本を片付けて別の絵本に変える,絵本の種類を増やす,読み聞かせるときに毎回少し違う読み方をする,いつもと違うところに注意を向かせる,などを行うことが必要です。玩具遊びも同様に,いつもと違う遊び方やナレーションの付け方をする,少々こどもが抵抗しても別の玩具や新しい玩具で遊ぶ時間を作ることが大切です。

  急に全ての絵本や玩具を入れ替えるのはこどもにとってストレスが強いので,徐々に種類を増やし,様々な玩具や絵本で遊ばせることが大切です。こだわり行動につながりそうなら,その前にその玩具や絵本を一定期間片づけてしまうと良いでしょう。

  学習態勢を形成する段階では,こだわり行動となっている絵本や玩具を強化子として用いることがありますが,できるだけこだわり行動は長時間持続させない方が良いです。

  こどもが1人で絵本を読んでいたりおもちゃで遊んでいたり,また,こちらにいつもと同じように読んだり遊んだりするように要求してくると,『楽しんでいるから良いか』とそのままにされてしまうことがあります。しかし,楽しんで遊んでいるのかこだわり行動なのかを見極めて,必要であれば対応していかなければいけません。

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