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 日々の生活の中での教育的な関わり

 
失敗してもチャンスを与えよう

  日常生活を送っていると,周りに迷惑をかける行動や良くない行動が見られることがあります。

  電車の中で大きな声を出したり,駐車している車を叩いたり,スーパーで品物を落としたり,図書館で別のこどもが見ている本を取ったり,児童館で周りのこどもの玩具が欲しくて泣いたりなど。

  ルールを知らない,衝動性が高い,テンションが振りきれる,我慢する力が弱い,正しい行動が身についていない,など色々な理由が考えられます。このような所謂問題行動が見られた場合,保護者の方は迷惑をかけた方々に非常に申し訳なく思い,とても辛いと思います。相談機関などで,「怒ったらダメですよ」とアドバイスを受けても,こどもの行動に腹が立つこともあるでしょう。もう電車には極力乗らなかったり,図書館や児童館に行かなかったりするかもしれません。

  保護者が『迷惑をかけてごめんなさい』と申し訳ないという気持ちになっても当然のことと思いますが,それと同時に,こどもが失敗しても繰り返しチャンスを与えてあげる必要があります。同じ場面で正しく行動できるチャンス,つまり学習をするチャンスです。

  迷惑をかける行動を行った場面では「そんなことをしたら迷惑でしょう」,「勝手に取ったらダメでしょう」と怒ることもあると思いますが,怒るだけではなく『どうしてあげたら電車の中で静かに過ごせるかな?』,『勝手に取らないためには,どのような力が必要かな?』と考えます(『刺激や活動を制限することについて』参照)。こどものスキル向上と環境設定ですね。

  失敗してしまった活動や刺激を避けていると,その場面で正しく行動することを学習する機会がなくなってしまいます。どのような手助けがあればうまく行動できるか,その時間や内容も含めて工夫して,成功体験につながるように挑戦していきます。事前にしっかり言葉で説明してあげたり,家で練習したり,しっかり手を持って移動するなど。問題行動を起こしそうな場面に立ち向かっていくのは,保護者の方も気が重いと思いますが,『今は練習だから失敗することもあって当然』と割り切って,上手くできるように少し工夫し,保護者もこどももストレスになりすぎない程度にチャレンジしていきましょう。

  勉強場面でも同様で,ふざけたり,集中できなくて取り組みが悪い場合,「もうお勉強しなくていいです」と怒って終わるだけではなく,少し落ち着いたら「もう1回がんばってみようか」,「少し手伝ってあげるから一緒に頑張ろう」と,再度取り組み,成功するチャンスを与えてあげます。

  こどもがふざけていたり,できていたことができなかったりすると,保護者も腹が立つことはあると思いますが,腹が立って終わっても何もメリットはないので,ぐっと気持ちを切り替えて再度取り掛かるきっかけを与え,何とか活動や課題ができたら「がんばったらできたやろー」と褒めてあげましょう。

  衝動性が高いこどもは,ダメと分かっていてもまた失敗して周囲に迷惑をかけてしまうこともあると思います。保護者の方は「迷惑かけてごめんなさい」と周りの人たちに謝罪したり申し訳ない気持ちになると思いますが,(『でも今は練習中なんです!』)と心の中で考えて,やり直すチャンスを与えていきましょう。


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