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 軽度知的障害やその他の発達障害のあるこどもの支援

 ルールを決めて,守るということ まとめ 2


  ルールを決めることはこどものためだけではなく,保護者のスキルを伸ばすことも目的としています。保護者がその時その時で対応を変えたり,こどもがぐずったら結果的に折れてしまう,という対応をしていると,こどもの行動は安定せず,不適切な行動が増えてしまい,保護者の指示を聞かなくなっていく可能性があります。ルールを守るということは,こどもだけではなく,保護者もルール通りの対応をきっちり行うということです。ルールを守らせることを通して,こどもに対してきっちり関わるスキルを高めることを目指します。

  ルールを決めたり,トークンエコノミーを実施することを様々な機関で提案されることがあります。こちらが提案した時に,「以前行ってみたけど上手くいかなかった」「あまり意味がなかった」「やってみたけどぐちゃぐちゃになって終わってしまった」と言われます。ルールを決めてきっちり守っていくことによって,こどもと保護者の力を伸ばし,きっと良い関係が築けるようになってきます。ルールやトークンを提案する専門家は,ご家庭で継続して取り組んでいくことは,それほど簡単ではないことを理解して提案しなけばいけません。そして,専門家も保護者もルールを決めることの目的をしっかり理解し,途中で中途半端に終わってしまうと導入する前よりも悪い状況になってしまうので継続することが大切であることを理解して始めなければなりません。

  手続きとして大切なことは,できるだけ失敗しないことと続けるということです。ルールを決めたけれどほとんど守られない,大体中途半端に終わってしまうという経験を繰り返してしまうと,ルールを導入する前よりも言うことを聞かない,ルールを守らないという結果になってしまう可能性があります。そうすると保護者も,ルールなんて意味が無い,うちの子にはできない,と考えてしまいます。一度失敗してもやり直すチャンスを与えないといけませんが,2回目は失敗しないようにルールの内容を少し簡単にしたり,きちんとできているか声をかけたり確認したりして,ルールを守らせ,しっかり褒めてあげます。ルールを守って褒められる,がんばりが認められるという経験を積むことが大切です。

  ほとんど保護者の言うことを聞かなくなってしまっている関係では,ルールやトークンを導入することは簡単ではありません。今まで好きに行動できていたことが制限される訳なのでこどもは色々な抵抗を示し,保護者も一度始めたら崩さないという強い気持ちを持たなければいけません。こどもの抵抗があったり,難しいことがあると思いますが,簡単なルールから初めて継続していくことで,きっと色々な決まり事を守りやすくなり,保護者との関係も良くなってきます。



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