カウンセリングケース ~個人・家族のカウンセリング~
よくある相談事例 Ⅰ
- 相談者 Aさん 30代 女性 会社員
- 主訴:なんでも確認しないと不安(医療機関で強迫性障害の診断を受けている)
Aさんは,ガス栓がきちんと閉まっているか,鍵がきちんとかかっているかという不安で,何度も確認しているうちに,どんどん確認の回数が増えてしまい,朝食を食べる時間がないうえに,会社に遅刻する日が多くなっている状態にありました。
認知行動療法の技法を用いて,不安が生じる状況のリストを一緒に作り,そして,その中から相談者にとって重要で,チャレンジできそうな目標を具体的に決めます。例えば,「朝7時30分までに家を出る」など。少しずつ確認しなくても,その状況に直面することで不安が自然にさがってくることを身をもって体験していただくことで,最終的には朝ごはんを食べてから遅刻をせずに出勤することができるようになりました。
よくある相談事例 Ⅱ
- 相談者 Bさん 40代 男性 教員
- 主訴:うつ気分がひどくて仕事に行けない
来所時,Bさんは,精神科でうつ病と診断されて休職中でした。投薬治療をうけて,少しずつ気分は改善されてきていましたが,自分を責める考え方が強く,将来に対しても希望が持てずにいました。
認知行動療法の技法を用いて,自責の念や将来を悲観してしまうときの状況,自分自身の考え方の癖を把握したうえで,現実に沿ったものの見方ができるように練習しました。その結果,嫌なことがあっても,否定的な考え方に留まらずに,うまく気持ちをコントロールできるようになりました。
よくある相談事例 Ⅲ
- 相談者 Cさん 10代 女性 高校生
- 主訴:人間関係が苦手で不登校
Cさんは,友だちから「もっと,おもしろい話をしてよ」と言われたことをきっかけに,「私はおもしろくない人間で,誰からも相手にされない」という考え方が強くなり,徐々に学校に行けなくなりました。
認知行動療法の技法を用いて,Cさんが自分自身で思っているような人間なのか検証していくことにしました。すると,これまでに友だちの相談相手になってあげたり,「Cちゃんといると安心する」と言ってもらった経験などを整理していく中で,「頼りにしてくれるともだちもいるかも」と考えられるようになり,学校に少しずつ行き始めました。